こんにちは、賢人(けんと)です。
今回は、「サンタンデール銀行 プライベートバンク」という案件について、情報の共有と考察を行っていきます。
※現在は、”ロイズ銀行”という名前に変わっていたり、”スイスの銀行””スイスプライベートバンク”というように銀行名すらぼかして同じ内容で勧誘がされている…という噂を聞きます。もし情報をお持ちの方がいらっしゃれば情報提供いただけますと助かります。
この案件については、実は前々から話には聞いていたし、相談も多数受けていました。
それで気にはなって賢人も色々調べてはいたんですが、ついに賢人にもこの案件を勧誘してる人と直接会う機会がやってきたのです!
その内容について、私の意見や解説を交えながらシェアさせていただきますね。
Contents
[概要]サンタンデール銀行のプライベートバンクで年利12%+元本保障
まず肝心の投資案件の概要についてですが、以下の通りです。
- ヨーロッパの大手銀行サンタンデール銀行のプライベートバンクを利用
- 月利1%、年利12%
- 元本保障
- 300万円ほどから始められる
さて、これを見てみなさんはどう思うでしょうか?
「年利12%でしかも元本保証とか最高じゃん!すごい!」
と思う方もいれば、
「年利12%とか笑止!我の手にかかれば年利120%!」
とかいうFXに脳を焼かれたような感想まで様々でしょう。笑
※別にFXをバカにしてるわけでも否定してるわけでもないですからね!私も投機好きですし
様々な感想はあるにせよ、賢人的には、投資をするときみなさんに絶対に心がけてほしいことがあります。
それはまずは疑うことです。
どんな投資でも、どんな資産運用でも、それが銀行などの大手金融機関から提案された内容であったとしても、まずは疑うことを心掛けてください。
疑うと聞くと「不信感をもつ」ように聞こえるかもしれませんが、べつにネガティブにとらえろという意味ではなく、「しっかりと中身を知る」ことが大事だということです。では、1つ1つ解説していきますね。
ヨーロッパの大手銀行サンタンデール銀行のプライベートバンクを利用
サンタンデール銀行といえば、F1においてフェラーリやマクラーレンのスポンサーをしてたことでも知っている人も多いかもしれません。
しかし、プライベートバンクについてどれくらいの人が理解しているでしょうか。
最近になって日本の金融機関でも本格参入する動きが見られる様になってはきましたが、まだまだよくわからない言葉という印象が強いのではないでしょうか。
プライベートバンクは、簡単に言うと「富裕層向けの銀行」といったものです。
およそ1億円以上の資産を所有していることが条件ですが、有名どころで言えば、スイスやモナコに富裕層向けの銀行口座を持つことが出来ます。
ここまでは、普通に現在存在する銀行とプライベートバンクの話です。
そして、この投資案件で気をつけなければならないポイントは、「300万円ほどからはじめられる」という点です。
1億円以上の資産を所有していれば、プライベートバンクを開設できると先ほど言いましたよね?
それなのに300万円からってさっきの説明に矛盾してませんか?
そう、つまりこの案件って、普通にプライベートバンクを使用した投資ではなくて少し仕組みが違うということになります。
今回の場合
- 投資者が、投資額を、第三者に預けて、
- その人が、資金をまとめて、
- サンタンデール銀行のプライベートバンクで運用する。
という構造であることがわかります。
この構造では、普通にプライベートバンクをつかった投資をするのと違って、2つ気をつけないといけないポイントがあります。
1つ目のポイント
- 投資者が、投資額を、第三者に預けて、
ですね?
その第三者について知っていますか?
私のときもそうでしたけど、紹介・勧誘してきた人と第三者の関係性があまりわかりませんでした。
この案件を聞いたことがある方も、知り合いや知人から
「そういえば、いい投資案件があるんだよね」
みたいな感じで、紹介された方が多いのではないでしょうか。
結局、この資産を集めて運用することになる第三者の実態がよくつかめないんですよね。
これだけ日本全国で話を聞くほど手広くやってるので、さすがに個人というわけではないでしょうけど、どこかの信託会社とかなんでしょうか?
2つ目のポイント
- 投資者が、投資額を、第三者に預けて、
- その人が、資金をまとめて、
- サンタンデール銀行のプライベートバンクで運用する。
さて、次のポイントです。
その第三者はサンタンデール銀行のプライベートバンクで資金を運用するわけですが、この運用内容がよくわからないんです。
詳しくは次の項目で説明しますが、レバレッジを5〜9倍とかかけて、借入金利を1%程度に抑えて、銀行の債券を購入して運用するみたいなんです。
ところが、サンタンデール銀行を含めて、どこのプライベートバンクでも銀行債へのレバレッジって2倍程度までしかかけられないんです。
賢人もプライベートバンカーに知り合いがいますし、プライベートバンクにもツテがあるので聞いてみたところ、
「そんな方法が可能ならば自分たちもそれを組成して売りたい。それが出来るなら凄く売れる」
との回答が帰ってきて…笑
気になるその運用内容とは?
さて、具体的な運用内容ですが、欧米にある大手銀行(名前までは教えてくれませんでした)の年利3%のコーラブル債に投資をするそうです。
コーラブル債っていうのは、通常の債券と比べて、投資家が受け取る利子が高い代わりに発行元が満期になる前に償還することが可能な債券のことです。
まぁ投資家目線でいうと
「利子の高さは嬉しいけど満期よりも前に償還されちゃうと元本割れするかもー」
っていう性質の債券のことです。債券の割にリスクが高いですね。
さて、今回の案件の運用内容に戻りますが、投資資金は1億円です。
そしてレバレッジをかけるために、9億円を年1%程度で借り入れるそうです。
つまり合計で10億円の運用をするということです。
この投資では、
1億円×3%=300万円
9億円×(3%-1%)=1800万円
つまり自己資金は1億円でも、年間で2100万円の利益がでるということです。(年利21%!!!!)
みなさん気になったことがあるんじゃないでしょうか。
「9億円なんて大金を金利1%で借りられるの??」
そう、ここがかなり気になる点です。
日本円なら可能性はあるんですが、これは運用の都合上、アメリカドルなんですよね。
はたして金利1%でアメリカドルで9億円相当もお金を借りることはできるんでしょうか?
例えば、アメリカ政府はお金を借りる時は国債を発行しますよね?
そのアメリカ国債の中でも一番金利の低い3か月国債でも1.86%です。1年国債でも2.23%です。(2018年5月現在)
ここ数ヶ月、アメリカの長期金利が上昇傾向にあったとはいえ、アメリカ政府は、国債を買ってくれた人(お金を貸してくれた人)に対して最低でも1.86%支払ってることになります。
そう、つまり1%でアメリカドルを借り入れるということは、
アメリカ政府よりも金利を安く借り入れることができる
ということです。
アメリカで最も支店数の多いウェルス・ファーゴという銀行の1年定期預金でも1%を越えています。
つまり、この1%でアメリカドルを借りるということは、
アメリカ政府よりも、
アメリカのそこらじゅうで見かけるような銀行よりも、
安い金利でアメリカドルを借りるということです。
もっと言ってしまえば、
サンタンデール銀行は、この顧客に1%でアメリカドルを貸すよりもアメリカの1年国債を買ったり、銀行に1年の定期預金をした方が得、ということになります。
「そんな方法が可能ならば自分たちもそれを組成して売りたい。それが出来るなら凄く売れる」
こんな返答が帰ってくるのも当然なわけです。
他にも気をつけなければいけないポイントが
この案件については他にもいくつか気をつけなければならない点が多くあります。
例えば、これだけのレバレッジをかけておきながら元本保証をどうやって行うのか?
最近だと「かぼちゃの馬車」が家賃保証!なんてやってましたが、物の見事にダメになりましたよね。
そもそも元本保証というのは、全ての運用期間および払出時において、元本割れしない(元本の額が減らない)ことを保証することをいいます。
今回の案件では、レバレッジがかかっています。
もちろん債券価格も変動しますし、早期償還などのリスクもあります。
つまり、全ての運用期間および払出時において、元本割れしない(元本の額が減らない)ということが実質的にありえないのです。
この時点で「元本保証」が成立していないのではないか?と賢人は考えているわけです。
このように、「なんちゃら保証」っていうのには、慎重にどういう仕組みで保証されているのかをしっかりと論理的に確認する必要があります。
他にも、運用成績が開示されてなかったり、口座を直接確認できなかったり、契約書がなかったり……。
気になるところは多いですね。
追記 (2018/6/6)
勧誘を受けた人から情報提供いただきました。
勧誘時に10年以上前(リーマンショック以前)の資料を見せられて説明されたそうです。
また、やはり元本保証については詳しくは教えてもらえなかったようです。
賢人的には、やはりおすすめはできませんね…笑
まとめ
この投資案件については、個人的に気になる点が多くありますので、もし勧誘や紹介をされて検討されている方などいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。
取り急ぎまとめて記事にしましたが、何か皆さんの参考になれば幸いです。
今回の件で痛感しました。
せめて当ブログの記事を読んだ方だけでも、しっかりとした知識をつけてもらって、ちゃんとした投資や資産運用ができるように賢人ももっと頑張ります。
※現在、使用している銀行名を変えて同じ内容で勧誘がされている…という噂を聞きます。もし情報をお持ちの方がいらっしゃれば情報提供いただけますと助かります。
年利12%で元本保証というのは非常に耳障りのいい売り文句で、唯一無二の魅力的な案件に聞こえるかもしれません。
しかし、海外積立投資では、15年で元本確保140%の積立商品などもあります。
いろんな投資がありますが、いずれにしてもしっかりと中身を把握して投資するように気をつけましょう。
もしそれに自信がないのであれば、自分のお金を守るために、正しい投資を行うために知識をつけることをおすすめします。
賢人が、複数加入している中でも一番気に入っているのがGlobal Financial School(グローバルファイナンシャルスクール:以下、GFS)さんです。
GFSさんでは現在、コロナの影響もあるのかオンラインで無料の基礎セミナーを開放しているようです。
そのセミナーでは、資産運用とは、株とは、と初心者でも王道の資産運用の基礎を学ぶことができると思います。セミナー形式じゃないので一度動画を止めて聞き直したり見直すことができるのも初心者にとっては頭に入ってきやすいと思います。
賢人も中身を全部見ましたが、よくできた内容で、広告収入目的や自社商品販売目的のyoutubeに上がってる動画とは比べ物にならないクオリティでした。
とくに料金もかからず見れる内容ですし、見てみて損はないと思います。
いずれにしても「よくわからないけどなんか良さそう」程度で投資するのではなく、ちゃんと自分のお金がどこでどうやって運用されているのかを把握できるように頑張りましょう^^
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